デメリット



3Dプリンタを用いた建築技術のデメリット


耐久性能

現在日本で建築確認申請を取った3Dプリンタによる建築は確認されていません。

というのも、3Dプリンタの建築は海外のプロジェクトばかりで、ほとんどが、コンセプトモデルのようなもので構造的に日本の建築基準法に対応するくらいの耐久力を持ち合わせた建築はありません。

コンクリートにあらかじめ平面的に組んだ鉄筋を挟み込みながら3Dプリンタで出力していくものもあり、コンクリートのみで建築したものよりは強度がありそうですが、それでも日本のような地震大国ではまだまだ強度が足りそうにありません。

そのため、どのように強度がある建築が作れるかどうかが普及につなげる一番の大きな課題でしょう。


住み心地

現在出力された建築のほとんどはコンクリート造(鉄筋を含むものもある)でできているため、3Dプリンタのみで作業を行うと大変無機質な空間が出来上がります。

また、3Dプリンタでは木質の素材を出力することが可能な技術があり、樹脂を含ませることにより木材の質感や香りを出すことができるというものもありますが、従来の木造で建てられた建築と住み心地を比べると、おそらくある程度の差異は感じると思われます。

日本人は特に木造建築を予てから好んできたため、そういった感覚を求めると、まだまだすべての建築を3Dプリンタが補えるかどうかは怪しいです。


完成品に問題が生じる場合もある

まず、3Dプリンター建設の際の騒音に関してはどうなのでしょうか。

まず、従来のクレーンの運転音より小さければ何の問題もないので、その点に関してはクリアするのは間違いないかと思われます。

ただ、完成品に関しては首をかしげる場面に多く遭遇するかもしれません。素材に色をつけたり、表面のテクスチャを工夫することはできそうですが、偽物感に関しては目をつぶらなければならないでしょう。

外観はコンクリート製になるので問題はないと思います。ただ、鉄骨系の住宅メーカーがこれだけ受け入れられているわけですから、デザインや外観、耐久性がよくなれば大手住宅メーカーの建物とはほとんど差が無くなりそうなのです。となれば、大手住宅メーカーがローコストタイプ住宅として販売する日が訪れるかもしれません。

とはいえ、環境に優しいのは間違いありませんので、一日も早く建築基準法をクリアしてもらってたくさんの住宅が建つ日が近づけばいいかと思います。